
YokohamaリリースでのServiceNow Studioのメジャーアップグレードについてまとめます。正直期待外れの内容ではありましたが、一つずつご紹介しますね。
記事に書かれている情報はServiceNow社公式のYoutubeチャンネルとリリースノートに依拠しています。
・ServiceNow Dev Program:「ServiceNow Studio がメジャーアップグレード! | 横浜クリエイターツールボックス」
・Yokohamaリリースノート(https://www.servicenow.com/docs/ja-JP/bundle/yokohama-release-notes/page/release-notes/family-release-notes.html)
ServiceNow Studioとは?
ServiceNow Studioとは、ServiceNow上にアプリケーションを構築するために利用できるローコード開発ツールです。
(https://www.servicenow.com/docs/ja-JP/bundle/yokohama-application-development/page/build/servicenow-studio/concept/servicenow-studio-landing.html)

別にこのツールを使用したからといって、開発が簡単になるというわけではないのですが、選択したアプリケーションスコープに含まれるファイルが一覧で表示されるので、便利なツールではあります。
ちなみに、ServiceNowには同一名称の「ServiceNow Studio」が存在しますが、こちらはレガシー版ということで、2026年のオーストラリアリリースまで使えます。

Yokohamaリリースでのバージョンアップ内容
ServiceNow社のYoutubeチャンネルでは、大きく4点バージョンアップの内容が紹介されていました。
- ServiceNow Studioをインストールする必要がなくなり、デフォルトでインストールされるように。
- エクスペリエンススイッチャー
- Experience Configuration
- 生成AIによるアプリの要約
正直期待していた内容よりもインパクトが小さいアップデートでした。
一つずつ簡単に紹介します。
ServiceNow Studioをインストールする必要がなくなり、デフォルトでインストールされるように
今まで、ServiceNow Studio(新しい方)を利用するためにはStoreからインストールする必要があったみたいなのですが、こちらが不要になり、インスタンスにデフォルトでインストールされるようになりました。
ふーん、という感じの変更ですね。
エクスペリエンススイッチャー
ServiceNow IDE、ServiceNow Studio、Creator Studioの3つのツールを切り替えて利用できるスイッチ機能が登場しました。
開発者が、開発を行う場所を一元化することを目的としているようです。
(一元化するのであれば、似たような開発ツールが乱立している状況をなんとかしてほしい。)
ただ、この3つのツールや、他のStudioと名前が付くツールとの区別が分かりにくかったため、Youtubeの動画のコメント欄で、聞いてみたところ以下のような回答を公式よりもらっています。

要するにCreator Studioはノーコード開発、ServiceNow Studioはローコード開発、IDEはプロコード開発ということなので、この3つのツール間をスイッチするケースは多くないのではないかと思ってしまいました。
Experience Configuration
ServiceNow IDE、ServiceNow Studio、Creator Studioを利用できるユーザーをロールベースで制御できるようになります。
ただ、個人的には、開発者の権限は委任開発者の機能を用いて、誰がどのアプリケーションスコープの何を開発できるか制限するケースがほとんどだと思うので、ツールに対する権限制御ができることで嬉しいユースケースが思い浮かびませんでした。
生成AIによるアプリの要約

AIがアプリケーションスコープに含まれるファイルやメタデータを分析し、アプリケーションの説明を生成してくれる機能が登場します。
アプリケーションの説明をしっかりと作成し、同様のアプリケーションを開発させないようなガバナンスを効かせるためであったり、新しく参画した開発者がアプリケーションの概要を把握し、保守しやすくするための機能と説明されていました。
ServiceNow Studioに追加してほしい機能
今回のバージョンアップ内容は正直期待外れでした。
開発生産性が向上したり、ServiceNow開発における課題を解消してくれる機能ではありませんでしたね。
このようなアップデートではなく、個人的にServiceNow Studioに追加してほしい機能は、
- ソースコントロール機能(カスタムアプリケーションだけでなくOOTBアプリケーションも)
- ATFのテストケースを自動生成してくれる機能
- テスト用のデータを自動生成してくれる機能
みたいな便利機能がほしいかもしれないです。
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